「幻影の双貌篇」
※ブログの掲載順の関係から本記事の日付は随時動きます。
2016年3月の新刊『手向けの花は路地裏に』より、
当倶楽部が発行する冊子の一部にシリーズ名をつける運びとなりました。
〈蒸気都市〉帝都~幻影の双貌篇~
幻影の双貌は「ゲンエイのソウボウ」と読みます。
「〈蒸気都市〉帝都」部分はあってもなくてもよいです。
また「篇」と「編」は特に使い分けておりません。
以下、シリーズ概要、シリーズ解説などです。
シリーズ概要
かつて帝都に一人の“怪人”がいた。
戦後の混乱期に帝都を荒らしまわり、人々の混乱と恐怖を助長し、
〈黄金〉の名のもと大いなる不安をいだかせた怪人の名を《幻影男爵》という。
かつて帝都に一人の“探偵”がいた。
《幻影男爵》が跋扈する戦後の混乱期に現れ、人々を救い、不安を取り除け、
大いなる希望と新たなる探偵像をいだかせた探偵の名を幻城影郎という。
戦後の帝都に相並ぶ怪人と探偵。長きにわたって対決を繰り広げた。
雌雄の決さぬままに戦後の混乱期が収束し、帝都は独立を果たし、「完全な戦後」が訪れる。
そして帝都を支配するあの《時計塔》が完成したとき、二人は〈閉ざされた黄金の夜〉に消えた。
旧い時代に別れを告げるかのように……。
それからほどなくして一つの組織が産声を上げる──〈黄金の幻影の結社〉。
消えた怪人《幻影男爵》を総帥にいただき、その意向を継ぎ、帝都に〈黄金〉をもたらさんと暗躍をはじめる。
〈人形〉と呼ばれる不気味な戦闘員と数名の幹部からなる彼ら〈結社〉の目的は〈混沌なる黄金〉。
大業にして悲願。叶えるべき夢。実現すべき未来。誰もが待ち望む黄金。
彩る言葉は数あれど、それが何を指すのかは誰も知らず、全ては謎に包まれている。
裏社会の人間でさえもが関わり合いを避ける〈黄金の幻影の結社〉に対峙するは、
かの名探偵《黄金仮面の王》こと幻城影郎の意志を継いだ探偵たち。
いいや、探偵だけではない。事件に巻き込まれた人々だっている。
全てが絡み合うとき、混沌をかざす黄金がやってくる。
さあ、あなたも共に〈黄金〉の輝きをその目に。
〈蒸気都市〉帝都に〈黄金〉をいだく者たちの物語が幕を開ける───
シリーズ解説
「幻影の双貌篇」は蒸奇都市倶楽部の作中に登場する組織、
〈黄金の幻影の結社〉および彼らの目的〈混沌なる黄金〉をめぐる作品群に冠されるシリーズ名です。
同シリーズは基本的に連作です。取り扱う主な出来事や事件はその冊子で完結する形態をとります(上下分冊構想がある一部の作品を除きます)。すなわち連続もの(=内容や本文が「つづく」等で直接引き継がせる)といった形ではありません。しかし蒸奇都市倶楽部の作品展開の性質上、つまり同一の世界設定を用いている手前、作品をまたぐ登場人物、基本となる設定の共有といった要素が含まれ、かつ積み重なっていきますので、お求めの際にはご注意ください。
引き続きシリーズ名を冠さない作品も刊行してまいりますが、
各設定部分に関してはやはり作品の展開上、共通の事項等は避けられません。
この点、あらかじめご了承ください。
◇幻影の双貌篇 作品目録
◆文庫
(04)「鐵と金剛」
(03)「暗翳の火床」
(02)「蒸気人間事件」
(01)「手向けの花は路地裏に」
(※冊子名の前の数字は当記事だけでの便宜的なものです)
◆各冊子収録昨
※【】内は収録
・暗翳の火床【蒸奇都市倶楽部報 第一号「幻影機関」/第二号「鐡と金剛」:ともに在庫なし】(*1)
・鐡と金剛【同上】(*2)
(*1)(03)『暗翳の火床』として文庫化しました。
(*2)(04)『鐵と金剛』として文庫化
・「蠱中の天」【「蠱中の天」】
(*)在庫なしです。Web化を予定しています。しばらくお待ちください。
・「白き貌」
→『小説家になろう』「白き貌」:(リンク先は掲載先「小説家になろう」様です)
→『カクヨム』「白き貌」:(リンク先は掲載先「小説家になろう」様です)
以下、なぜシリーズ名をつけるにいたったのかという、長々しい内情です。
読まなくてもまったく差し支えありません。
◇なぜシリーズ名を付すのか
蒸奇都市倶楽部の作品はすべて共通の世界設定を基盤としています。
そしていずれの作品も単独完結を基本方針としていました。
しかし同一の世界設定で作品を展開している以上、
各種の設定や人物の積み重なりは避けられません。
特に作中の主な敵役〈黄金の幻影の結社〉に関連する人物等は、
構造上どうしても作品が増えるごとに積み重ねが増していきます。
また、それが大事な要素の一つともなっています。
こうした部分にも重点を置いているとなれば、ある疑問が浮かんできます。
これらをまっさらな「単独完結」と言いきれるのだろうか、と。
今後の展開を検討いたしました結果、
『作中の主な事項(事件)が完結していても、
以前の作品の(登場人物を含む)設定や出来事をある程度の下敷きとしているのだから、
「単独完結」と言い切るのは不当表示ではないか』との結論にいたりました。
また、〈混沌なる黄金〉関連作品であることを示す符号がなければ、
どれを手にしていいのかわかりづらいといった問題が出てくるのは目に見えているから、
そのための目印があった方がいいという意見も出ました。
こうした問題を解決するためシリーズ名をつける運びとなりました。
上記目録にもあります通り、既刊の作品にも「幻影の双貌篇」に分類されるものがあります。
現在は一部の冊子が在庫がなくご迷惑をおかけいたします。
シリーズ名がついたのに合わせてまして、いずれ再版、もしくは文庫化、
Web化といった形で手にできる機会を設けていきたいと考えています。
長い目でお待ちいただければ幸いです。
ちなみに「幻影の双貌編」が位置する階層としましては、
【蒸奇都市倶楽部の作品>〈蒸奇都市〉帝都を主な舞台として扱う作品>幻影の双貌編】
となっています。
以上が「幻影の双貌篇」を冠するにいたった経緯です。
今後とも蒸奇都市倶楽部とその作品群をよろしくお願いいたします。
(2017年10月08日追記:『蒸気人間事件』および「篇」「編」の表示)
(2019年08月24日追記:『暗翳の火床』文庫化に伴う追記および一部文章の変更)
(2020年12月20日追記:『鐵と金剛』文庫化に伴う追記および一部文章の変更)
2016年3月の新刊『手向けの花は路地裏に』より、
当倶楽部が発行する冊子の一部にシリーズ名をつける運びとなりました。
〈蒸気都市〉帝都~幻影の双貌篇~
幻影の双貌は「ゲンエイのソウボウ」と読みます。
「〈蒸気都市〉帝都」部分はあってもなくてもよいです。
また「篇」と「編」は特に使い分けておりません。
以下、シリーズ概要、シリーズ解説などです。
シリーズ概要
かつて帝都に一人の“怪人”がいた。
戦後の混乱期に帝都を荒らしまわり、人々の混乱と恐怖を助長し、
〈黄金〉の名のもと大いなる不安をいだかせた怪人の名を《幻影男爵》という。
かつて帝都に一人の“探偵”がいた。
《幻影男爵》が跋扈する戦後の混乱期に現れ、人々を救い、不安を取り除け、
大いなる希望と新たなる探偵像をいだかせた探偵の名を幻城影郎という。
戦後の帝都に相並ぶ怪人と探偵。長きにわたって対決を繰り広げた。
雌雄の決さぬままに戦後の混乱期が収束し、帝都は独立を果たし、「完全な戦後」が訪れる。
そして帝都を支配するあの《時計塔》が完成したとき、二人は〈閉ざされた黄金の夜〉に消えた。
旧い時代に別れを告げるかのように……。
それからほどなくして一つの組織が産声を上げる──〈黄金の幻影の結社〉。
消えた怪人《幻影男爵》を総帥にいただき、その意向を継ぎ、帝都に〈黄金〉をもたらさんと暗躍をはじめる。
〈人形〉と呼ばれる不気味な戦闘員と数名の幹部からなる彼ら〈結社〉の目的は〈混沌なる黄金〉。
大業にして悲願。叶えるべき夢。実現すべき未来。誰もが待ち望む黄金。
彩る言葉は数あれど、それが何を指すのかは誰も知らず、全ては謎に包まれている。
裏社会の人間でさえもが関わり合いを避ける〈黄金の幻影の結社〉に対峙するは、
かの名探偵《黄金仮面の王》こと幻城影郎の意志を継いだ探偵たち。
いいや、探偵だけではない。事件に巻き込まれた人々だっている。
全てが絡み合うとき、混沌をかざす黄金がやってくる。
さあ、あなたも共に〈黄金〉の輝きをその目に。
〈蒸気都市〉帝都に〈黄金〉をいだく者たちの物語が幕を開ける───
シリーズ解説
「幻影の双貌篇」は蒸奇都市倶楽部の作中に登場する組織、
〈黄金の幻影の結社〉および彼らの目的〈混沌なる黄金〉をめぐる作品群に冠されるシリーズ名です。
同シリーズは基本的に連作です。取り扱う主な出来事や事件はその冊子で完結する形態をとります(上下分冊構想がある一部の作品を除きます)。すなわち連続もの(=内容や本文が「つづく」等で直接引き継がせる)といった形ではありません。しかし蒸奇都市倶楽部の作品展開の性質上、つまり同一の世界設定を用いている手前、作品をまたぐ登場人物、基本となる設定の共有といった要素が含まれ、かつ積み重なっていきますので、お求めの際にはご注意ください。
引き続きシリーズ名を冠さない作品も刊行してまいりますが、
各設定部分に関してはやはり作品の展開上、共通の事項等は避けられません。
この点、あらかじめご了承ください。
◇幻影の双貌篇 作品目録
◆文庫
(04)「鐵と金剛」
(03)「暗翳の火床」
(02)「蒸気人間事件」
(01)「手向けの花は路地裏に」
(※冊子名の前の数字は当記事だけでの便宜的なものです)
◆各冊子収録昨
※【】内は収録
・暗翳の火床【蒸奇都市倶楽部報 第一号「幻影機関」/第二号「鐡と金剛」:ともに在庫なし】(*1)
・鐡と金剛【同上】(*2)
(*1)(03)『暗翳の火床』として文庫化しました。
(*2)(04)『鐵と金剛』として文庫化
・「蠱中の天」【「蠱中の天」】
(*)在庫なしです。Web化を予定しています。しばらくお待ちください。
・「白き貌」
→『小説家になろう』「白き貌」:(リンク先は掲載先「小説家になろう」様です)
→『カクヨム』「白き貌」:(リンク先は掲載先「小説家になろう」様です)
以下、なぜシリーズ名をつけるにいたったのかという、長々しい内情です。
読まなくてもまったく差し支えありません。
◇なぜシリーズ名を付すのか
蒸奇都市倶楽部の作品はすべて共通の世界設定を基盤としています。
そしていずれの作品も単独完結を基本方針としていました。
しかし同一の世界設定で作品を展開している以上、
各種の設定や人物の積み重なりは避けられません。
特に作中の主な敵役〈黄金の幻影の結社〉に関連する人物等は、
構造上どうしても作品が増えるごとに積み重ねが増していきます。
また、それが大事な要素の一つともなっています。
こうした部分にも重点を置いているとなれば、ある疑問が浮かんできます。
これらをまっさらな「単独完結」と言いきれるのだろうか、と。
今後の展開を検討いたしました結果、
『作中の主な事項(事件)が完結していても、
以前の作品の(登場人物を含む)設定や出来事をある程度の下敷きとしているのだから、
「単独完結」と言い切るのは不当表示ではないか』との結論にいたりました。
また、〈混沌なる黄金〉関連作品であることを示す符号がなければ、
どれを手にしていいのかわかりづらいといった問題が出てくるのは目に見えているから、
そのための目印があった方がいいという意見も出ました。
こうした問題を解決するためシリーズ名をつける運びとなりました。
上記目録にもあります通り、既刊の作品にも「幻影の双貌篇」に分類されるものがあります。
現在は一部の冊子が在庫がなくご迷惑をおかけいたします。
シリーズ名がついたのに合わせてまして、いずれ再版、もしくは文庫化、
Web化といった形で手にできる機会を設けていきたいと考えています。
長い目でお待ちいただければ幸いです。
ちなみに「幻影の双貌編」が位置する階層としましては、
【蒸奇都市倶楽部の作品>〈蒸奇都市〉帝都を主な舞台として扱う作品>幻影の双貌編】
となっています。
以上が「幻影の双貌篇」を冠するにいたった経緯です。
今後とも蒸奇都市倶楽部とその作品群をよろしくお願いいたします。
(2017年10月08日追記:『蒸気人間事件』および「篇」「編」の表示)
(2019年08月24日追記:『暗翳の火床』文庫化に伴う追記および一部文章の変更)
(2020年12月20日追記:『鐵と金剛』文庫化に伴う追記および一部文章の変更)
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